第646回 東京都青少年健全育成審議会 メモ

第 646 回
東京都青少年健全育成審議会
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_646_menu.html#646

■審議時間の短さ
午後3時26分開会
午後3時56分閉会


正味30分の審議である。
審議されたのは漫画作品2冊で、18人の委員が回し読みしたとし、
30分の審議全てを読書にあてたとしたら一人当たり、一冊50秒、
半分の15分を読書にあてたとしたら、一人当たり、一冊25秒しかない。

図書を精読し、指定基準に照らして審査し、委員同士で意見を言い合い審議するためには、
この時間内では到底行えない。


■審議会委員の交代
最初に、委員の交代についてご報告いたします。第4号 「関係行政機関の職員」の倉部誠委員の後任として、東京法務局人権擁護部長の瀧村剛委員でございます。
○瀧村委員 瀧村でございます。よろしくお願いします。
○青少年対策担当部長 続きまして、坪内栄一委員の後任として、豊島区子ども家庭部子ども課長の大須賀裕子委員でございます。
○大須賀委員 豊島区子ども課長の大須賀でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○青少年対策担当部長 続いて、第5号 「東京都の職員」の稲葉薫委員の後任として、福祉保健局児童相談センター次長の矢澤知子委員に御就任いただいておりますが、本日は御都合により欠席でございますので、次回以降、改めて御紹介いたします。

(組織)
第20条
審議会は、次の各号に掲げる者につき、知事が任命または委嘱する委員20人以内をもつて組織する。
一 業界に関係を有する者 3人以内
二 青少年の保護者 3人以内
三 学識経験を有する者 8人以内
四 関係行政機関の職員 3人以内
五 東京都の職員 3人以内

1 東京都青少年の健全な育成に関する条例(PDF)より
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/08_jyourei.html


議事録を読んでいると、指定図書の決定時にその理由を述べない委員が殆どであり、
前回の審議会のように、中には審査の基準を否定した委員まで存在する。
選任はどの様な経緯で行われたのか?審議会の趣旨を確りと説明しているのか?
欠席する委員が多いが、時間の確保ができることを選任の基準にしているのか?

さらに1枚おめくりいただきまして、2ページの 「諮問図書類及び指定基準該当箇所一覧」をご覧ください。こちらに記載されました図書類は平成26年2月28 日から3月31 日までの間に、都内のコンビニ ・書店等から購入いたしました140誌のうちから、8ページ、9ページに記載してございます条例施行規則第15条の指定基準に基づきまして、指定図書類の候補として選定したものでございます。
該当箇所は、1番、2番ともに 「全編大部分」でございます。
該当指定基準は、いずれも条例施行規則第 15条第1項第1号イ・ロ、購入場所はいずれも書店でございます。


まず、職員が購入した基準は何なのか?表紙、タイトルで決めているのか?出版社によって差を設けているのか?
そして、指定箇所「全編大部分」、指定基準「条例施行規則第 15条第1項第1号イ・ロ」
に該当すると判断した理由は何なのか?それは職員の感性によるものか?複数人で話し合って決められるのか?


■自主規制団体の票数
今回の諮問図書類につきましては、本審議会の諮問に先立ちまして、4月9日に自主規制団体から意見を聴取して、その結果を3ページ及び4ページに取りまとめてございます。
まず、3ページをご覧ください。1番 『ポプリコミックス どっくん !おねだり姫のフェチあそび❤』は、 「指定やむなし」の意見が 12 名で、その主な内容は 「表紙が青少年に手に取りやすい。性器の箇所を白抜きで修整しているが、それが卑わい感を煽る。擬音も激しく成人マークをつけたほうが良い。指定該当」などでございます。
「指定非該当」は3名で、その主な内容は 「性交場面は多いが、局部は白抜き等で修整されている。体液等の描写は気になるが、この程度であれば許容範囲。指定非該当」などでございます。
続いて4ページをご覧 ください。 2番 『ムーグコミックス ピーチシリーズ 感 じる❤JKエッチな秘メゴト』は、 「指定やむなし」の意見が13名で、その主な内容は 「女子高校生へのレイプシーンもあり、絵柄がコミカルとはいえ青年向きとすべき。指定該当」などでございます。
「保留」の方は1名いらっしゃいました。
「指定非該当」は1名で、その意見は 「絵は幼稚で、リアルではなく卑わいでもない。消しもしっかり入っている。指定非該当」でございます。
10ページには、参考として、出版社ごとの過去1年間の指定回数一覧を掲載してございます。
不健全図書類指定の諮問については、以上でございます。

(審議会への諮問)
第18条の2
2 知事は、前項の規定により、東京都青少年健全育成審議会の意見を聴くときは、第7条から第7条の3までに規定する自主規制を行つている団体があるときは、必要に応じ、当該団体の意見を聴かなければならない。


1 東京都青少年の健全な育成に関する条例(PDF)より
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< 自主規制団体メンバー :平成26年4月1日現在>
◇ (一社)日本書籍出版協会2名 ◇首都圏新聞即売懇談会1名
◇(一社)日本雑誌協会6名 ◇東京都古書籍商業協同組合1名
◇ (一社)日本出版取次協会3名 ◇東京都書店商業組合3名
◇(一社)日本フランチャイズチェーン協会1名 ◇出版倫理懇話会1名
計18名


自主規制団体の聴取された意見を、なぜ「指定やむなし」「保留」「指定非該当」と分類し、
その票数を明記するのか?
この自主規制団体の意見は飽くまで審議会内で「議論」を行うための参考意見であり、
「指定するかしないか」を決めるための免罪符ではない。
自主規制団体のメンバーの人数はバラバラであり、その意見の数には何の正当性も無い。


■審議
○会長 では、各委員から順次御意見をお願いいたします。
■■委員からお願いいたします。
○■■委員 2誌とも指定です。
○■■委員 2誌とも指定でお願いします。
○■■委員 私も2誌とも指定でお願いします。
○■■委員 私も2誌とも指定でお願いいたします。
○■■委員 2誌とも指定でいいと思います。
○鵜飼委員 2誌指定でお願いします。
○横山委員 2誌指定でお願いします。
○■■委員 2誌とも指定でお願いします。
○■■委員 2誌指定でお願いします。
○■■委員 2誌とも指定でいいと思います。
○■■委員 2誌指定でいいと思います。
○■■委員 2誌指定でよいと思います。
○■■委員 2誌指定でお願いします。
○瀧村委員 2誌とも指定でよろしいと思います。
○大須賀委員 2誌とも指定でお願いいたします。
○山下委員 2誌とも指定でお願いします。
○会長代理 いずれも指定で結構です。
○会長 それでは、全委員が2誌指定ということの御意見でございますので、2誌指定ということで答申してよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○会長 それでは、2誌指定ということで答申をさせていただきます。

(定足数及び表決数)
第24条
2 審議会の議事は、出席した委員(会長である委員(第22条第3項の規定により会長の職務を代理す
る委員を含む。)を除く。)の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決するところによる。


「東京都青少年の健全な育成に関する条例」より
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17人中17人の指定該当の決により、『ポプリコミックス どっくん !おねだり姫のフェチあそび❤』『ムーグコミックス ピーチシリーズ 感 じる❤JKエッチな秘メゴト』の2誌が指定。
20名の委員から会長を除く19名の委員の多数決で決められるため、
出席者は18名、欠席者は2名であることが分かる。

いずれの委員からも「卑猥な感じを与える理由」、「人格を否定すると感じられる理由」は述べられていない。
その理由が述べられないのならば、出版社は図書の指定を免れる術を得ない。
したがって、経済的自由を脅かすものである。

また、東京都青少年健全育成審議会は「個別指定」を行っている。
一定ページ数以上の性表現が描かれていれば、全ての図書が有害図書となってしまう「包括指定」と違い、
「個別指定」は内容を吟味し、委員会での審議によって指定するものである。
意見を述べないのであれば、「包括指定」よりも不透明な指定となる。

各専門家である委員は、各々の学術的根拠に則った指定理由を必ず併記すべきである。
自主規制団体の意見聴取ではなされているのに、審議会ではできない理由は何なのか?


■議事の進行
(「なし」の声あり)
(「異議なし」の声あり)


議事の進行でこのような記述があるが、誰か一人の委員の声で審議が打ち切られている様に疑われる。
本来ならば

(「あり」の声なし)
(「異議あり」の声なし)

という記述で無ければならない。
議会内で、委員の意見がしっかりと取られていない様に疑われる。


■環境浄化活動
続いて、15ページをご覧ください。こちらは都が委嘱しております東京都青少年健全育成協力員の環境浄化活動の3月分の状況でございます。
平成26年3月までに委嘱しております協力員は 1,016名、3月の活動者数は373名、調査店舗数は 1,540店舗でございます。
この表は、各店舗におきまして、指定図書類、表示図書類、小口シールどめ誌を初めとした大人向けと思われる図書類につきまして、包装及び区分陳列等の実施状況の調査結果でございます。

1番目の表、 書店等への立入調査では、 表示図書類の取り扱い不適切が新刊書店で2店舗、類似図書類の取り扱い配慮無しが新刊書店で1店舗、コンビニエンスストアで4店舗それぞれございましたので、その場での是正措置を含め、条例を遵守するよう指導いたしました。

表示図書は出版社の「自主規制」であるが、「条文に記載のある」自主規制である。
しかし、小口シール止め誌(類似図書)は「条文に記載のない」自主規制である。
条文に記載がないのにもかかわらず、条例を遵守するとはどういう意味か?

本来自主規制とは、条例に記載されたり、他社から言われるものではなく、
自分の倫理に照らして、利用者、非利用者の利便を向上させるためのものである。
青少年の環境の整備を目的としているが、
根拠のない理由で出版社、販売者の経済活動の自由を妨げることはあってはならない。
小口シール止め誌の調査を即刻やめるべきである。

協力員の活動者数は373名であるが、残りの643名にも謝礼が配られているのか?



最後に、次回審議会は5月 12 日月曜日でございますが、御出欠は4月22 日火曜日までにお願いいたします。



■委員の実名表記
○連絡調整担当課長 お手元にございます議事録についてなのですけれども、委員の皆様も御承知のとおり、毎月本審議会に先立ちまして、自主規制団体から諮問候補図書類についての意見を聴取する打ち合わせ会を行っております。
先日、4月9日に行われました打ち合わせ会におきまして、出席者から 「審議会議事録では関係行政機関の職員を除いて委員名を一律で 『■■』としておりますが、議論の流れをわかりやすくするためにも 『A委員』、 『B委員』などとして、同一委員の発言がわかるようにしてほしい。」との意見がございました。
お手元にサンプルがあると思います。想定 (例)と書いてありますが、このようにA、B、C、D委員とするということでございます。
つきましては、委員の皆様の御意見をお伺いしたいと思います。
なお、事務局といたしましては、仮に 「A委員」 「B委員」と表記することに賛同される委員の方が多かったとしても、月ごとに2つの条件、まず1つ目が、発言内容を組み合わせて判断することにより委員個人が特定できる可能性がある場合、もう一つが、こちらの審議会の議事録を皆様に事前に見ていただいたときに、お一人でも 「A委員」 「B委員」と標記することに反対の方がいらした場合は、従来どおり一律で 「■■」とさせていただきたいと考えております。
お手元の想定の記載のサンプルを見ていただいて、御参考にしていただきたいと思います。
会長、よろしくお願いします。
○会長 ありがとうございました。
ただいまのご説明で、審議会ごとにというご意見ですか。事務局の考え方は。
○連絡調整担当課長 はい。
○会長 わかりました。
それでは、皆様方からこの件についてご意見、ご質問等がございましたら、お伺いしたいと思います。
■■委員、どうぞ。
○■■委員 やはり先方がそれを言ってくるというのは、特定をしようとしているわけですね。それがゆえですね。
○連絡調整担当課長 なるべくそういうものに近づきたいと思っているのかもしれません。
○■■委員 それは一体何でかということです。多分、個人的攻撃も考えているわけだと推測されますね。だから、その可能性があるものは一切排除すべきだと私は思います。
○会長 ほかの委員はいかがでしょうか。
○■■委員 私も今の意見に賛成でございます。
○会長 ほかの方、いかがですか。
○■■委員 従来どおりの形式で結構だと思います。
○会長 ほかの皆様方、いかがでしょうか。
○■■委員 従来どおりでいいと思います。
○会長 大分前に全員公開したらどうかという議論をこの場でしたと思うのですけれども、反対の方が1名でもいらっしゃった場合には全員の賛意をもってしたほうがいいという判断に立ちまして、従来どおり行政委員の方を除いた形で伏字で公開しているというのが現状でございますので、そこら辺をお考えいただいてと私は思います。
いわゆる自主規制団体からの要望をいかがするかは、賛否を問うという形でよろしいでしょうか。このとおりでもいいという御意見の方はいらっしゃいますか。
○会長代理 事務局の諮問がもともとお一人でも反対の場合は従来どおりという諮問ですので、反対される方が複数おられますので、ここは従来どおりということになると思います。
○会長 わかりました。
それでは、自主規制団体からの要望は要望として、私どもも承知しておくということで、表記に関しましては従来どおり伏せるという形の取り扱いにしたいと思いますけれども、それでよろしいでしょうか。
(「異議なし」と声あり)
○会長 では、従来どおりという形で公開をお願いいたしたいと思います。
○連絡調整担当課長 では、従来どおり 「■■」で表記するようにしたいと思います。

前回、実名記載の是非について議論されたのは第628回の審議会である。


14 ページに移 りまして、(2)ですが、「会議録の実名範囲の拡大について」でございます。本審議会の会議録につきましては、従来から都の職員 と関係行政機関の職員については、実名表記としまして、その他の委員については伏せ字にするとい うかたちで、本審議会として運用してまいりました。
このことにつきまして、前期の途中で、実名範囲の拡大の是非について議論がなされまして、各委員から様々な意見が出されたところでございます。最終的に会長からの提案を了承いただきまして、議事録については今までどおりとし、現状どおりでは不十分とい うような具体的な問題が生じた場合に、改めてこの審議会で議論するとい うことになっております。


(2)会議録の実名範囲の拡大について
以下の理由により、当面は現状どおり、関係行政機関の職員と都職員のみ実名を記載する。その上で、新基準の適用の実例を積み重ねていく中で、現状どおりでは不十分というような具体的な問題が生じた場合に、改めてこの審議会の場で議論する。
○ 委員の意見では、全員実名の公開がよいという意見がある一方、所属する団体の意見として、実名公開を望まない、といった様々な意見がある。
○ 実名公開範囲を拡大するためには、審議会が全員一致で受け入れられる案に基づく必要があるのではないか。
○ 本審議会は、一般の政策を論議するような審議会とは異なり「不利益処分の是非を判断する」という特質を有しており、実名を公開することで、委員が不利益処分に関して自由・率直に意見を述べる環境を確保できなくなる可能性があることも念頭に置く必要があるのではないか。
○ 他の道府県の同種審議会等の会議録を見ると、不利益処分に関しては、実質的に個別の発言についての発言者名の公開は行われていない。
○ 一部委員の実名の公開を拡大することは、実名を公開していない他の委員の特定を容易にする側面もある。


第628回の議事録で触れられている、前期の途中と言うのは、第613回の議事録である。
その中に「会議録の実名範囲の拡大について」の元となった審議がある。
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/09_610_menu.html#613


まず、東京都青少年の健全な育成に関する条例の目的は、青少年の健全な育成である。
(目的)
第1条 この条例は、青少年の環境の整備を助長するとともに、青少年の福祉を阻害するおそれのある行為を防止し、もつて青少年の健全な育成を図ることを目的とする。

「東京都青少年の健全な育成に関する条例」より
http://www.seisyounen-chian.metro.tokyo.jp/seisyounen/08_jyourei.html

都下の元に行われている審議会は原則として全て公開されるべきである。
であるが、議事録内で実名がない委員を出すのは、
その条例の目的に則した審議会の活動のためのものでなければならない。

ここに記すのは、第613回の議事録内の実名公開を望まないとした団体の意見の抜粋である。
②審議会の公開について 条例改正の施行に伴い、審議会を公開するか否か等、数ヶ月にわたり意見交換をしてまいりましたが、私ども■■■■は審議会の公開及び会議録上の実名表記には反対です。「誰が言った」が重要なのではなく、不健全の指定に賛成した 「理由」が重要なのだと考えます。どのような理由で不健全の指定に至ったのかを明確にすることは、理解を得るためには必要です。各委員が明確な理由を述べた上で指定か非指定かの判断を下すことが重要なのであり、その結果が都民の理解を得ることにつながるのではないでしょうか。実名を出すことは会議の透明性を損ない、個人攻撃の危険も予測できますし、または売名行為とも受け取られかねないことを危倶しております。


運営資料には抜けているが、実名表記に反対するのは、
不健全指定に至った理由を明確にすることであるとしている。
(運営資料にこのことが記載されていないのことに悪意を感じる)
現状では、自主規制団体に行われているような、指定理由の併記が行われていない審議会では、
実名表記を行わない理由に足らない。

不利益処分の是非に関しても、これが利益処分であっても相対的に不利益者が出るのである。
そして原則として審議会が第三者機関である理由は、その利益、不利益から距離を置いているからである。
都側の委員が実名で表記されているのはそのためでもある。
匿名でなければ不利益処分に関して自由・率直に意見を述べられないのならば、
委員である資格をそもそも有しない。

そして審議会では、各々専門家が用いる学術的見識によって審議されるものである。
その見識を披露する段階で、ある程度の個人の特定は不可避である。
このことからも、実名を公開しない理由に足りえない。

以上から、実名を公開しないのならば、委員各々の指定理由の併記の原則化、
そして実名公表を望まない委員の早期の辞退を求める。
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by k1kuraki | 2014-05-17 12:44 | 都条例